しあわせこころのつくり方

心と魂の癒しのために

人間を経験している人生

8月のある日のこと。

ほんの一瞬、うたた寝をしてしまった時に夢を見ました。

突然、マザーテレサのお顔がアップで目の前に。マザーは、はっきりと仰いました。

「覚悟のある者だけが、幸せに導ける」と。

(ちなみに、英語と日本語の同時通訳のような感じで聞こえてきました)

 

驚いて、すぐに目が醒めました。

 

それで、少し考えてみたのです。

「覚悟」というものについて。

 

覚悟の文字は2つとも「さとる、さとす」という意味の漢字の成り立ちで出来たものです。

 仏教用語では、眠りからさめるという意味で用いられますが、特に「迷いから覚め、悟りに至ること、真理を悟ること」を指して使用されます。

 

 

また、悪い事態を予測して、心の準備をしておくという意味の言葉でもあるのだそうです。

 

 

覚悟を持つということは、自分の将来に向けて、

どんな困難が訪れようとも、自らの信念を貫くということでもあるのでしょう。

 

 

 

病気になったらどうしよう…

怪我をしたらどうしよう…

失敗したらどうしよう…

未来に起こる可能性のあることを心配して、

ネガティブな方向で思考が働いてしまう今の時間ほど、もったいないことはありませんね。

 

 

生きているのですから、病気もすれば、

怪我もします。

失敗することも多いですよね。

そんなことは当たり前と思えたら、

余計な苦しみを生み出すことはなくなるでしょう。

 

「自分の思考が現実を生み出していく」

何度もお伝えしていることですが、

 

過去の私自身にも、自分の思考が現実を引き寄せてしまった経験がありますので、ちょっとこちらに書かせていただこうと思います。

 

息子が3歳の時、私は離婚をすることになりました。私には、母の違う姉兄がおりますので、

自分の親が離婚をしてしまった子ども達の悲しみや痛みによる歪みを、どこかで感じてきました。

ですから、自分の人生に離婚をすることが訪れるとは、これっぽっちも思ってはいませんでしたし、起こしてはいけないこと…と思ってもいたのです。

けれども、心のどこかに、血の繋がりを超えた結びがあるはず…と思ってきた私自身も存在していました。(ちなみに、このように矛盾した思考を「ダブルバインド」っていいます)

 

 

当時、音楽業界に身を置いていた夫は、

飛ぶ鳥を落とす勢いのB⚪︎⚪︎という会社で、

レコーディングエンジニアをしていました。

彼の名前は、名だたる有名アーティストのアルバムに数多くクレジットされています。

そんな彼は、会社組織を離れ、独立したいと言い始め、自分の思いを貫きました。

結果、思うようにはいかず、私には嘘をつき、

知らないところで借金を積み重ねていたのです。

プライドの高い彼は、惨めな自分を見せたくなかったのかもしれません。

当然、生活は一転し、家計は火の車です。

それでも、他の仕事をしようとせず、家に篭っている夫。

仕事といって外出すると、必ずお酒に酔って帰って来る。

 

そんな暮らしの中、2歳になる息子を公園に連れて行った自分が、シングルマザーで一人で子育てしている人に思えてしまった瞬間がありました。

たぶん、自分の姿が幸せそうに見えないと思ったのでしょう。

それからでしょうか…

望んでいるわけではないのに、悲しい未来ばかりが脳裏によぎるようになりました。

結果、息子が3歳7ヶ月の頃、私たちは離婚という結末を迎えます。

 

離婚に至る経緯は、ここにお伝えするものではないので省きますが、

ここでの私の問題は、脳裏によぎったそのことに囚われ、思考パターンを作りあげて、現実を引き寄せてしまったということです。

 

最終的に、離婚を切り出したのは夫でしたが、

そのような流れを作り出したのは、私だったと思わざるを得ないことがたくさんあったと思います。

 

 

当時の私たち夫婦は、決して仲が悪いわけではありませんでした。

問題は経済的なことだけであって、そんなことは、働けばどうとでもなる問題だったはずです。

けれど、自分の思考の枠に囚われていた私は、

なぜ小さな子どもがいるにも関わらず、その子を中心に家庭を築こうとしないのか、自分の夢ばかりを追う夫を許せなくなっていたのだと思います。

そもそも、彼の夢を応援するために結婚したわけではありませんから、私自身に「夫の夢を応援する」という思考は最初からなかったのでしょうね。

私には私の、彼には彼の、想いがあり、

当時の私は、彼の心に耳を傾けることをしなかった。

子どもが生まれたのだから、子どもの幸せを一番に考えて行動するのが当たり前と思っていた私は、自分が親から与えてもらってきた愛を、そのまま、息子に渡してあげることに、意識が向きすぎていたのかもしれません。

もちろん、そのままなんてことも、自分の勝手な妄想なのかもしれませんが…

 

生まれ育ってきた環境は、当たり前のように、

その人の人格を作りあげていきます。

思うに、その根底にあるものは、その家庭に根付く思考パターンに寄るものなのでしょう。

カウンセラーやスピリチュアルアドバイザーという職を通して、数えきれない程の人生を見つめてきたことで、実感として辿り着いた結論です。

 

思考パターンは、基本的に、思考の癖によるもの…という考えのもと、思考の「癖」ならば、修正は可能であるということに至りました。

 

 

さて、最初の話に戻しますとね、

マザーテレサが夢で語った

『覚悟のある者だけが、幸せへ導ける』という言葉は、

人は、自らの意志によって、自分の人生を作りあげていけるものだ…ということなのではないかと思うのです。

もっと身近に引き寄せて考えるならば、

『意識の向け方次第で、人生は良くも悪くもなりますよ』ということ。

 

そんなの昔から言われてるよね〜と、言ってしまえばそれまでですが、そう言われているのにも関わらず、なかなかそう生きられない人間の愚かしさ…ですかね。

 

それでも、その愚かしさもまるっと含めて、

【人間を経験している】と思っていただけたなら、どんな人生であっても、すべてまるっと、

ありがたい時間であり、ありがたい経験であり、ありがたい人生だったと、心穏やかに、笑って終えていけるのではないか…

そんな風に思うのです。

 

 

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