お釈迦様がたどり着いた悟りの境地とは、
煩悩や迷いを取り払い、永遠の真理を会得すること。
悟りの境地に達すると、雑念がなく執着心から解放された感覚に至ります。
悟りを開くことで、すべてに満たされた感覚になり、物事の真理を自然と知れるようになるのです。
『感情のないニュートラルな心の状態』のことを指すのだそうです。
実は、これが、本来の心。
心の基本になるといわれます。
人って、すごく嬉しいことがあったとしても、
その後、ちょっとイヤなことがあると、
たちまちにネガティブな感情に引っ張られてしまうもの。
みなさんは、そんな経験ありませんか?
そんなネガティブな感情から、
どのように抜け出すとよいのか、
心の痛みを癒すにはどうすればよいのか…
お釈迦様が見つけ出したのが、
『怒りも喜びもないニュートラルな精神状態』を取り戻すこと
とは言え、そのニュートラルな状態がどのようなものであるのかがわからない…と仰る方も多いのが現状です。
「瞑想をしているけれど、これで合っているのかわからない」と仰る方も多いこともあり、
もう少し、わかりやすいお伝えをした方がいいのかな?ということで、私は、みなさんに、
心の『スイッチ』を入れ替えられるようにすること…とお伝えしています。
ニュートラルな状態≒
ここに戻れるようになったら、心は健やかな状態になるのです。
人の感情は、快・苦に揺られ、ギッタンバッコン、シーソーに乗っているかの如くですが、
実は感情は、三種類に分けられると言われます。
その三つとは…
①快 …喜び・うれしさ・楽しさなど
②不快…怒り・不満・憂鬱・悔しさなど
③快でも不快でもない“ニュートラルな”状態
この3つのうち、人が追いかけるのは、
快とよばれる喜びの反応です。もともと心には、欲求があります。
美味しいものを食べる、遊ぶ、好きなことをやる
などの他、他人の評価やリアクションを求めて頑張るなど……承認欲求というものまで持っています。
ですので、人は、自分が辛いときや、疲れたときでも「欲求の満足」を求めるのです。
意図せずとも、ごく自然に「快の反応…楽しいこと・快楽」を求めようと考えてしまいます。
けれど、快の反応は、長続きしないものであり、
すぐ元に戻る性質があります。
どんなに楽しい時間を過ごしても、感動する瞬間を積み重ねても、現実に引き戻された時に待っているのは、不快に振れる感情です。
人間関係が苦手、人の目が気になる、仕事がうまくいかない、失敗して落ち込む、思い通りに事が運ばない…など、日々の暮らしの中では、不快になる反応の方が多いものです。
つまり私たちの心は、
快を追いかけながらも、実際には不快に反応してばかりいるのです。
人はいつも、感情に振り回されています。
つづく