過去の災害を経験されていらっしゃる方へ
今回の地震で不安や恐怖を感じていらっしゃる方へ
心臓がドキドキ、バクバクしてしまうことが、
よく起こりますが、このような場合、交感神経が高まっているために起こります。
交感神経の高まりは、危機に対して身を守ろうとしてしているものなので、危険を感じている時には必要な反応と言われます。
恐怖心を感じてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、これによって、死んでしまうわけではありません。
どちらかというと、自分自身が自分を守ろうとしているということですので、
自分に向かって『大丈夫だよ。』と、
よしよししたり、ハグしたりなどを、して差し上げてください。
そして、ゆっくりと長く息を吐き、深く呼吸をする呼吸法を意識してみてください。
万が一、不安や緊張感で、過呼吸になってしまっている場合は、処置法は変わります。
紙袋を口にあてて、自分の吐いた二酸化炭素を
自分の体に還してあげましょう。
心理的に辛いと思う時こそ、身体のケアをすることが大切です。
呼吸法以外にも、温かい飲み物を飲んだり、
ハンドマッサージや耳のマッサージなどをなさってみてください。
お子さんが不安を感じている場合も同じです。
抱きしめてあげたり、よしよしと撫でてあげたり、一緒に歌を歌い、声を出すことも良いでしょう。
思いを吐き出させてあげることも必要です。
被災を経験したお子さんは、
地震ごっこや津波ごっこなど、遊びを通して、
解消しきれない思いを吐き出すことがあります。
もし、そのような場面に出会ったら、
怒ったり、叱ったりせずに、見守って差し上げてください。
身体のケアが心のケアに繋がりますので、
周りにいらっしゃる方が不安そうにされていたら
ご一緒に体を緩めることをなさってみてくださいね。
被害の広がりや、今後の災害などのことを考えて、不安が募ることもあるかもしれませんが、
普段から災害への備えをされたり、防災の意識を高めておくことで、もし、災害を経験することがあったとしても、それに対応できる力が備わります。
不安感が募ってしまう時こそ、
祈ってください。
祈ることで、自分の不安を落ち着かせ、
自身の気持ちを高めることができますよ。
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災害地や紛争地で使われる誰でもできる初期的な心のケアの方法をご紹介します。
これは、米国のEastern Mennonite University のStrategy for Trauma Awareness and Resilienceのプログラムで伝えられているものです。
〈初期的な心のケア〉
1. バタフライポーズ
自分自身で自分の腕を抱えるように少し強めに抱きしめます。
自分が安心を感じられる強さで抱きしめてください。
大人も子供もできる対処法です。
この対処法を試した方と、そうでない方とでは、心の健康回復の予後に違いが出たといわれています。
2. 片方の手で、もう片方の手の指一本を包み込み、少し強めに圧迫します。
触ってみて、ほっとする感覚の指を、安心できる強さで圧迫するとよいと言われています。
(ただし、薬指は交感神経に繋がる指なので、
薬指以外の方が良いと思います。)
3. 子ども(大人も)が泣く場合
恐怖のエネルギーは、早い段階で発散できた方が心の回復がよいといわれています。
避難所などでは、他の方への配慮もあると思いますが、むしろ初期の頃に泣かせてあげる方がよいと言われます。
無理に押し込めないようになさってください。
また、同様に、ショックや不安のエネルギーは、心に溜めずに、発散する方がよいといわれています。
大人であっても、恐怖の感情が体に残ったら、
体をブンブンと振って(動物や猫が、体をブルブルっとする感じです)エネルギーを放出するとよいといわれています。
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