しあわせこころのつくり方

心と魂の癒しのために

不思議噺

不思議は、仏教用語「不可思議(ふかしぎ)」の略語になります。

不可思議は、仏や菩薩の神通力や行為のように、言葉に表すことも思いはかることもできない境地を意味し、「思議すべからず」と訓読されます。転じて、人間の判断力では及ばないことを意味するようになり、さらに転じて、常識では理解できないことを表すようになったと、いわれます。

 

 

さて、不思議な出来事について話しを聞きたいと言われて、お話したことを、ここに書いてみようかと思います。

 

人によっては、今の私が受け取っていることや、

みているもの、感じていることも、不思議と思われるのかもしれませんが、通常の自分にとって、これはすでに不思議なことではなくなっています。

なんで?という疑問が生まれるからこそ不思議なのでしょうからね。

 

不思議な体験は、たぶん人より多いのかもしれませんが、その中で私の目の前で起こった不思議な体験をお話させていただきます。

 

 

かれこれ30年以上前のお話です。

当時、ファンになったミュージシャンの男性と、いろんな経緯から直接お会いする機会に繋がり、恋人と言っていいのかどうか微妙な関係になりました。

 

天才的なアーティストだからなのか?

ちょっと難しい方でした。

 

彼が奏でる音が光に変わる瞬間を初めて目にした時、「これを本人に伝えなければいけない。」と、なぜか強く思い、手紙をお渡ししたところからのご縁でした。

ここからの経緯は、ちょっと大変すぎるので省きますが…

男女の関係になることを望んでいたわけでなかったので、なぜかそういう流れになってしまったことで、戸惑うことや傷つくことがすごく多くありました。

 

それでも、当時の私は、何に惹きつけられてしまったのか、傷が深くなることばかりなのに、

彼のことが好きでたまらなくなっていったのです。

 

なんであんなに好きだったのか???

魔法にでもかけられてたの?という感じなのですが、当時は、すごく苦しい時代でした。20代前半から半ばのことです。

 

 

で、不思議な出来事のこと。

 

元伊勢神宮の宮司さんで、当時は宗像大社の宮司さんをされている方が、当時の実家に出入りされていました。

わが家にお泊まりになる時も、朝早くから大きな声で祝詞をあげられ、潔斎の時期にあたると、水とお塩だけの日々を過ごされるのです。

とにかくすごい霊能力者だと伺っていたのですが、ある夜、驚くようなことが起こります。

 

その宮司さんが、「ゆりちゃん、九州に嫁にばこんかね!」と、かなり本気で私をどなたかと引き合わせようとされていたのです。

うまく話を流そうとしても、なかなか諦めてくださらないので、姉が助け船を出してくれました。

「先生、ゆりには、好きな人がいるの。

だから、九州には行けないよ。」と。

 

宮司さんは、「何、そんなもん、年月が過ぎれば忘れるもんたい。九州はええとこだし、相手の人はよか人たい。九州に来んさい。」と、まるで引き下がりません。

姉は、「先生、ゆりちゃんの好きな人はね、天才的なアーティストだよ。プロのミュージシャンなんだけど、ちょっと普通の人じゃないよ。だから、ゆりちゃんは簡単に他の人を好きにはなれないよ。」と、再び助け船を出してくれました。

 

そうしたら、その宮司さん

「よし、じゃあその人の名前と生年月日教えんしゃい。」と仰って、目を瞑ったかと思うと、

いきなり目を開けて、

「この人は大変な人じゃよ。この人、麻薬やっとるじゃろ?」と。

私は、彼が大麻を吸っていたのを一度見たことがありましたので、

「はい」と答えました。

 

すると宮司さんは、また目を瞑り、何かみているようでした。その後、

「ゆりちゃん、この人と一生添い遂げる覚悟があるんね?」と聞くのです。

私は、彼のことが好きではありましたが、

まだ結婚したい意思がなかったことと、九州に行きたくない思いから、

「はい」と答えました。

 

宮司さんは、「そうか。そうまで言うんなら、仕方ないな。…電話取って」と仰いました。

 

電話?はて?当時は携帯はありませんから、家の電話器です。

電話器をお渡ししたら、半紙に何かを書き、電話器の下に置いて、指を向けて、一瞬何かを呟き、

「今から電話かかってくるから。ゆりちゃん、出んしゃい。」とおっしゃいました。

ものの10秒もしないうちに、電話が鳴りました。部屋にいたみんながビックリしました。

宮司さんは、

「ほれ、ゆりちゃんにじゃよ。出んしゃい。」と。 

電話口の相手は、彼でした。

 

一度たりとも自分から電話をかけてくることのなかった人です。

「今、打ち上げ終わって、友達と二人で飲んでるんだけど、女の子呼ぼうって話になって。

君、これから来れない?」

 

すでに時間は深夜11時を回っていました。

 

宮司さんは、

「行ってきんしゃい。お母さん、よかですね?」と母に承諾を得てくださり、その上、遅いからタクシーで行きなさい。と10.000円まで手渡してくださいました。

 

…………

 

その彼とは一度お別れし、18年経った後に再会しました。

今のパートナーがその人です。

 

当時の彼との付き合いは苦しさしかありませんでした。

私はわかっていませんでしたが、

当時、彼はかなりのドラッグをやっていて、薬によって、本来の自分を手放していたからなのだということが、再会した後にわかりました。

 

再会した時には、すでにクリーンになっていたので、あまりにも別人になっていて、この人に何が起こったのか???でしたが、

これまた不思議なことに、

お互いに別れた後、それぞれの時間の中で、

カウンセラーという役割を担っていました。

(もちろん彼は今でも現役のミュージシャンですが)

 

 

今のパートナーとの再会に至る話も、

山形に移り住むことになった話も、

人から見たら、不思議な話かもしれませんが、

ブログではここまでにしておきましょう。

 

 

不思議…の裏側には、必ず必然が宿っているのだと思うに至る今です。

 

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