外は
白一色の世界
家の中にいると
その寒さも忘れて
ぬくぬく
優しさに包まれる
外にいる子は寒いだろな
尻尾にケガをしていたあの子
元気にしているだろか
思いを 外へ 外へと向けていくと
世界の声が聞こえてくる
世界には たくさんの痛みが溢れ
たくさんの愛が溢れている
心を遠くに飛ばし過ぎて
ここに戻ってきたら
「お母さん抱っこ」と
膝に甘える子がいてくれた
愛おしいこの存在は
遠い時代の乳飲み子に重なり
甘酸っぱい涙と
胸のあたりのあたたかさ
この瞬間が
何よりも幸せだと感じた
これだけで
本当に幸せだと感じた
2017.2.12 山形平清水にて