親切や大切という言葉に使われる「切」という文字に、違和感があると仰る方に出会いました。
みなさんは、この「切」の意味をご存知ですか?
「切」という字には、もともと「差し迫っている」という意味があります。
また、「切」には、心からという意味や、
ひたすら強くといったような意味があります。
「切に願う」というような使い方をしますよね。
「親切」の親の文字は、「親しい」「身近に接する」という意味ですので、
「親切」という漢字には、『より親しい』という思いが込められているのです。
また、大切という漢字は、
「大いに差し迫っている」=「重要なこと」というところから「大切」と表現するとされてます。
さて、親切は、思いやりをもって人に尽くすことをいいますので、思いやりと共通する部分がありますが、実は、親切には、「人に尽くす」という意味があり、
「親切」は、相手を思いやって起こす行動、
「思いやり」は、相手に心を配る感情という、
ちょっとした違いがあるのです。
もうちょっとわかりやすく説明すると、
思いやりとは、相手の心情や状態を察して、
同情したり共感したりする事で、
親切は、相手が求めている、もしくは必要とするであろう手助けを予測して、実際に行う事となるのです。
さてさて、この「親切」を、別の角度からみてみます。
科学的な見地から聞いた話ですが、
『親切な行い』をすると、脳内では、
「オキシトシン」や「セロトニン」「ドーパミン」といった強力な化学物質が放出され、
その結果、気分の高揚、報酬刺激の増加、
そして、ストレスの軽減につながるのだそうです。
また、『思いやりの心』を持つことで、心拍数が下がり、冠状動脈障害が軽減されるのだと言います。
さらには、オキシトシンは、社会的結合にも関与しているので、オキシトンが放出されることで、人との結びつきも強くなると…
なんと、良いことづくめではありませんか❣️
思いやりの心を持って、
他者に親切にすることで、
自分自身をも幸福にする。
そんな素晴らしい方程式が出来上がっているのです。
親切にされた人は、親切の橋渡しをすることができる人になっています。
(自分ばかりが良ければいい…なんて人は、
そんなには居ない…はず。
もしそんな人がいるならば、そういう人とは、
距離を置けばいいだけです…ね。)
何も、特別なことをする必要はありません。
自分がしてもらったら嬉しいこと、
してもらって嬉しかったことを、
恩送りすればよいのです。
幸福の連鎖を生み出す方法は、
案外、シンプルなことなのです。
自分に優しく
他者に優しく
親切を繋いでいきましょう。
そんな瞬間にこそ、
光は降り、神が宿るのです。