天気のよい日は
中庭で
お香のお稽古をしています。
私は、スピリチュアルケアアドバイザーの他に、お香の先生をしているのです。
お香といっても香道ではなく、
香術というもの。
7世紀頃、修験道を拓かれた役行者(役小角)が御魂の本願の道を顕すために、薬草(お香の原材料)の作用を用いて、自らの体と心と霊性を調えたとされている口伝香術。
天然のお香には穢れを祓い清める作用、
自分の本質に立ち還る作用 、
大自然の大いなるエネルギーとつながる作用があり、「香」を用いて、自らを浄化し調える行があったそうです。
その「香」の本来的な作用を用い、心、体、霊性を調え、自らの魂の願いを発露させていく道を香術と申します。
わが家には、天然香原料が数十種類並んでおります。なので、玄関を開けた瞬間から、お香の薫りが漂っています。
（これだけではない… )
天然の香原料は、ほとんどが生薬からできているので、体にも穏やかに作用していくのです。
私個人の話ですが、10年前に、2m以上ある川底へ背中から転落してしまいました。
以降、体調を崩しやすくなり、自律神経が乱れ、動悸、息切れ、めまいが頻繁に起こるようになってしまったのですが、その時の体調に合わせた香を組みあげ、香りを聞くと、体が緩み循環し、楽になっていきます。
余談ですが、お香を習っていた方から、
「いつの間にか煙草をやめていた」
「8年間、毎日食べ続けていたポテトチップスを食べなくなった」
「毎晩、お酒を呑まないと眠れなかったのに、いつしかお酒を呑まなくてもよくなった」などのお話をいただいております。
もしかしたら、お香を聞くことで、体と心がリラックスし、心と霊性が満たされることによって、依存傾向にあるものを手放しやすくするのかもしれません。
この辺りのことは、もう少し、実例が必要だと思いますが、依存症に苦しむ方の一助になる可能性があるかもしれません。
さて、お香は、香りを嗅ぐではなく、香りを聞くと表現するのですが 、
香術では、香りを聞き、香りと深く対話をしていくことで、自身を自らの内なる世界へと誘い、心の奥に眠る思いや願いなどにアプローチしてまいります。
また、香りは、深く記憶に残るものですので、良い状態の時に聞いた香りが記憶されると、再び同じ香りを聞いた時、心身に記憶された良い状態が引き出されるのです。
私が主宰しております和珠の道～wanomichi～香術道協会では、≪香術セラピーセッション≫をご提供しております。
香術セラピーとは…
数十種類の天然香原料から、その日の気分で香りを選んでいただきます。
選んでいただいた香の持つ質や特徴などから、現在の心身の状態を判断し、今、何が必要な状況にあるかをお伝えいたします。
それと同時に、相談者様の本来の質を観させていただき、本質に戻るために必要な香を調合いたします。調合した香は、その場で香りを聞いていただいた後、お持ち帰りいただきます。
今年は、新型コロナの影響により、香術セラピーセッションは中止しておりましたが、
個人セッションであることを鑑みた上で、セラピストのマスク着用、手洗い消毒、換気等を徹底し、来訪される方の窓口での体温検知を行う等をさせていただくことで、今後、香術セラピーの再開を考えております。
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