この時期は、解毒の時期と言われます。
冬に溜め込んだものを外に出そうとする時期。
木の芽時とも言われますね。
木の芽時は、ニキビやら吹出物、湿疹なども出やすい季節。
また、この時期は、身体も心も不安定な状態になりやすいのです。
特に、自律神経系は影響を受けやすい季節です。
東洋医学では、
春は『肝』の気が昂りやすいと言われます。
(東洋医学でいう『肝』の働きは、西洋医学でいう肝臓の働きと全く同じというわけではありません)
東洋医学では、「怒は肝を傷る。怒れば則ち気上る。」といいます。
イライラや怒りは、肝を損傷し、そのため、肝の排泄に滞りが生じ、
肝気が上逆して「気上り」という状態になってしまうのです。
症状としては、イライラ、怒りっぽい、頭痛、
めまい、顔面紅潮、目の充血、血圧の上昇などがみられます。
肝気上逆が強く、気が滞ると、
鼻血や喀血などの出血がみられることもあります。
また、肝の排泄機能が落ちると、胃腸などの消化器機能に影響し、胃の張った痛み、
ゲップ、膨満感、便秘や下痢、ガスが多いなどの症状をひきおこすこともあります。(←私、これになりやすいので、気をつけて過ごしています)
なので、この季節は特に、
『肝』を補養することが肝心と言われます。
このような時には、甘いお菓子やジュースなど、糖分の高い食べ物を摂り過ぎないこと。
甘みの強い食物は、一時的に満足感が得られますが、血糖値の乱高下と低血糖状態を招きやすいため、結果として、イライラや慢性的な倦怠感、栄養の偏りを助長してしまいます。
また、肝は、ホルモンバランスと関係が深いので、女性特有のトラブルも起こりやすいのです。
生理不順や更年期の症状などが出やすいので、気をつけてくださいね。
肝が弱る季節は、苦味のある食物や、酸味のある食物がよいと言われます。
旬の山菜、せり、セロリ、あさり、はまぐり、
帆立貝など、肝の働きを調節してくれる作用がある食物を摂るとよいと言われていますよ。
薬膳では、クコの実が重宝されます。
……と、ここまでは身体のことについて。
では、心の方はどうなっているのでしょう?
この季節は、自然の気の流れと、世の中が作り出している気の流れに差異が生まれやすく、心のひだの部分に溜まっていた澱が浮上しやすくなるのです。
このような時期は、過去の辛い出来事が首をもたげて、
怒りや悲しみの感情が持ち上がってきやすいのです。
「なんでまたこんなことを考えているんだろう?」
「なんでこんなに悲しいんだろう?」
「また同じことをやっちゃった…自分はなんてダメな人間なんだろう?」などなど、
自分を責める思いも湧き上がりやすくなります。
そんなことを繰り返している自分を嫌いになってしまう…
そんな症状を持て余していらっしゃる方はいませんか?
それもこの季節ならではのことと、
少し冷静に、俯瞰して、自分自身を見つめてみましょう。
感情が高ぶって、自分や他者を許せない気持ちが湧いてきているということは、
あなたの心の中に、それほどまでに痛かった過去があったということです。
すでに、その傷は塞がっています。でも、何かの拍子に、古傷が疼いてしまう。
そういうことは、誰にでも起こります。
まだ塞がっていない傷ならば、カサブタがちょっと剥がれてしまったのでしょう。
だとしたら、その傷を、ツンツクツンツク突くより、
よしよしと、撫で撫でしてあげたらいいのです。
「痛いの痛いの飛んでいけ~」とばかりにね。
周りにいる誰かがやってくれたら嬉しいけれど、ちっちゃな子どもじゃないから、
それはなかなか難しい…。だとしたら、自分でやってあげるのです。
大丈夫、大丈夫…
必ず、その傷は完治しますよ。
あなたの元には、必ず、光が届いているのだから…
[身体のバランスを調え、心を落ち着かせるための呼吸法】のご案内です。
①お尻をキュッと締めるように意識します。
②鼻からゆっくり息を吸い込みます。
③もう一度、お尻を締めるように意識して、
口から「ふぅ〜っ」と、長〜くゆ〜っくり、息を吐き出します。
息を吸うときより、吐く方を長くしてください。
気持ちを落ち着かせる働きがあり、
ストレスを発散しやすくなります。
20回くらいを目安に行ってみてくださいね。
声を出しながら行うと、
さらに効果がアップしますよ。
辛いときは、一人で抱え込まないで、
一緒に解決していきましょう🌸