しあわせこころのつくり方

心と魂の癒しのために

ねことおじいさんと

一昨日のこと

偶然通りかかった綾瀬市の早川城跡城山公園にて


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ちょっとお散歩に立ち寄ったら、途中で出逢ったにゃんこさんが、距離を取りつつ、わたし達の散歩についてきました。

 


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うちのそとのすけと、実家のチョビを足して二で割ったような猫さん🐱なんだか他人(他猫?)とは思えない💗かわいい💗

 

幸せな昼下がりのひととき。

 

 

帰りがけ、コイン精米機に立ち寄ろうと車を降りたところで、
右手に50mlのパック酒を二個抱えた80歳を過ぎていらっしゃるだろうおじいさんから、突然、声を掛けられました。

「ご夫婦なの?あのね、一番大事にしなきゃいけないのはね、家族なんですよ。ご主人ね、奥さんを大切にしてあげてね。」と。

教育大を出て、ソーシャルワーカーをやっていたと仰るおじいさん。

 

 

手首から先がない…と、ご自身の右手を見せながら、「昔は、今よりもこういう障害があるっていうのは大変で、だから私は、こういう人達の役に立てることをしたいと思って、地域のために頑張ってきたんです。
いろんな施設とかね、で、いろいろな人を見たし、いろんな経験をしてね。やっぱり一番大切にしなきゃいけないのは、まずは足元からで、家族なんですよ。家族をね、大事にしてくださいね。お互いにね、大切にしてくださいね。」
そして、「偉そうにしちゃいけない。偉そうにしちゃいけない」と、何度も何度も繰り返して、お話をしてくださるの。

 

 

お話が終わったようなので、私たちは、手を合わせて丁寧にお礼をお伝えして、おじいさんとお別れをしました。

 

おじいさんはとても嬉しそうなお顔をされて、深々と頭を下げてお辞儀をしてくださいました。

 

あとから、このやりとりを横目で見ながら通り過ぎていったおばさんが苦々しい顔をしていた…と夫が教えてくれました。

 

私は、おじいさんのことしか見ていなかったので気付かなかったけれど、
もしかしたら、今のこの地域では、訝しがられている方なのかもしれません…😢

痴呆で同じ話ばかりを繰り返すお酒に問題のある小汚ないおじいさん…と思われても致し方ない格好をされているのは事実でしたから…

 

でも、私には、このおじいさんが、観音さまのような気がしてなりませんでした。


私には、おじいさんのお話はとてもありがたくて、涙が溢れてきそうになったのです。

ありがたい出逢いだったな…と、思っていたところだったので、通りすがりのおばさんの話は、胸に刺さりました。

 

そういえば、義母が入院していた施設でも、同じような場面を何度も目にしました。

 

老いて、ちょっとずつ、頭が働かなくなっていったとしても、その方の人生には、数えきれない尊い経験が積まれているのに…

 

蔑まれるような視線を向けられて、痛みを感じないわけはないのにね…

 

観音さまのおじいさんは、お別れの最後に、わたし達に向けて合掌をしてくださいました。

 

 

ほんの数分の出逢い。
ほんの数分の出来事。

 

 

もしかして、おじいさんの記憶から、今日の出来事が消えてしまったとしても、右手のない観音さまのおじいさんとの出逢いは、絶対に忘れたくない出来事になりました。

 

 

「偉そうにしちゃいけない」

 

ほんとにね。
いくつになっても、偉そうな人にならないように心がけていきますね。

お散歩についてきてくれたにゃんこさんと、おじいさんとの一期一会に感謝✨🙏✨